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留袖とは
留袖とは既婚女性が着る最も格式の高い礼装の1つで、着物の中では最も格式の高い第一礼装となります。欧米での晩餐会やパーティー等で女性が着用するイブニングドレスに相当しますが、留袖の場合は昼夜問わず着用できる形となっています。
元々は江戸時代に若者が既婚後に自身の振袖の身八口を縫い留める習慣があり、そういった着物を留袖と呼んでいた事が由来で現代では既婚女性の礼装を留袖と呼称するようになりました。また、現在一般的に留袖と呼ばれているのは下半身部に模様の入った着物を指し、これは江戸時代に芸者の方から流行が広がりました。一般的に留袖というと黒留袖を指している事が多いようですね。
留袖の種類と買取相場
黒留袖
黒留袖とは留袖の中でもメインの色が黒になっているものを言います。
黒留袖は五つ紋を入れて第一礼装として現在でも着用されており、結婚式や披露宴での新郎新婦の親族の既婚女性や仲人夫人の礼装として用いられる事が多いです。
また、黒留袖の気になる買取相場ですが、種類や証紙、状態にもよりますが中古品でおおよそ5,000円~15,000円、未使用の高級品で20,000円~40,000円前後で買取されるケースが多いと業者の方に教えていただきました。
色留袖
色留袖とは留袖の中でもメインの色が黒以外の色になっているものを指します。
黒留袖は五つ紋を入れるのに対して黒留袖はその着用目的によって五つ紋、三つ紋、一つ紋、あるいは無紋と使い分けられます。留袖は本来既婚女性が着るものでしたが、近年では未婚女性が礼装として色留袖を着用するケースもあるようですね。
色留袖の買取相場は種類や証紙、状態にもよりますが中古品でおおよそ7,000円~15,000円、未使用の高級品で20,000円~40,000円前後で買取されるケースが多いと業者の方に教えていただきました。黒留袖よりやや高値が付くケースが多いようですね。
留袖で高価買取になるケース
留袖の買取の際に高価買取になるケースをいくつか紹介したいと思います。
また、参考までに留袖のここ1カ月のオークション等での販売価格を平均すると28,427円となりました。
本加賀友禅色留袖
販売価格:77,000円
加賀友禅とは京友禅の創始者と言われている絵師宮崎友禅斎が江戸時代に確立した染色技法を使用した作品の総称を言います。加賀友禅の特徴的な色使いや高級感のある模様もあって高値がついていますね。
京友禅黒留袖
販売価格:141,000円
京友禅の競技大会で受賞された胡蝶蘭柄を豪華に表現した黒留袖ですが、相場よりかなり高値で取引されているようです。実際の写真を見てみると息を飲む美しさで高値で取引されているのもうなずけますね。
留袖の買取の際には状態や証紙が重要
大事にしていた留袖を買取してもらう際には出来るだけ高く買取してもらいたいところですよね。留袖を出来るだけ高値で買取してもらうためには他の着物を買取してもらう時と同様に状態や証紙の有無が重要となってきます。ここでは
留袖の状態
留袖を買取してもらう際には当然ながら状態が査定の重要なポイントになってきます。
留袖の状態を良い状態にするには着物の保管方法に気を配る必要があります。
まず、着物を脱いだ後はハンガーにかけて表面のほこりを取り除いてあげましょう。また、着物は湿気に弱いので雨の日は敢えて着物をタンスに収納せずに晴れの日に行い、収納するタンスの中に防虫剤や湿気取りをいれておくのも良い方法かと思います。
留袖の証紙
着物を購入した際には必ず証紙や証明書が付属で付いてきます。
証紙や証明書の有無は買取金額にかなり大きく響いてきますので、着物を購入した際には捨てないように必ず自分が分かる場所に保管しておきましょう。当然ながら買取してもらう際にはその証書を着物と一緒に出してあげるのを忘れずにしてくださいね。